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Side:―――
暗闇の中、穏やかな寝息が小さく響く。
レオが目を開けると、ベッドの傍らに銀髪の女性が現れた。
背中から白い翼を広げた女性は、オーレリアを指さす。
【今なら、起きることはありません】
「…」
トンネルに響くように、深みを持った声が空気を震わせて室内に広がる。
レオはそっと体の向きを変えると、オーレリアの体を仰向けに倒した。
ゆっくりと近づいていく2人の顔。
レオの唇が、オーレリアの唇に触れるその直前、レオはピタリと止まって女性を振り返った。
「やっぱり、無理だ。合意もなしに…」
【…ならば、彼女の傍で守り続けることです】
女性はそう言い残すと、煙のように姿を消す。
レオは息を吐いて、オーレリアの手を握った。
「…言われなくても。これ以上、“神”の好きにはさせない」
Side:―――
暗闇の中、穏やかな寝息が小さく響く。
レオが目を開けると、ベッドの傍らに銀髪の女性が現れた。
背中から白い翼を広げた女性は、オーレリアを指さす。
【今なら、起きることはありません】
「…」
トンネルに響くように、深みを持った声が空気を震わせて室内に広がる。
レオはそっと体の向きを変えると、オーレリアの体を仰向けに倒した。
ゆっくりと近づいていく2人の顔。
レオの唇が、オーレリアの唇に触れるその直前、レオはピタリと止まって女性を振り返った。
「やっぱり、無理だ。合意もなしに…」
【…ならば、彼女の傍で守り続けることです】
女性はそう言い残すと、煙のように姿を消す。
レオは息を吐いて、オーレリアの手を握った。
「…言われなくても。これ以上、“神”の好きにはさせない」