…しかし。 甘い夢はそう長くは続かなかった。 「……美咲、ごめん、やっぱ無理だわオレ」 私の肩を静かに離して、そう呟く宏ちゃん。 夢から覚めた瞬間だった。 「……そう、だよね。ごめんね」 私、何甘えてんだろうね。 「彼女に悪いよね、こんなこと。 本当にごめんなさい」 「ちょっと待って美咲」 「…え?」 「彼女っていつの話してんの? とっくに別れたけど…」 ………へ? どうゆうこと?