「じゃぁ、俺はカヤを助けに行くからな」
そう言い出口へと向かおうとする。
しかし、そんな俺の足を圭が掴んで引き留めた。

「まだ何かあるのか」
いまだせき込んでいる圭を見下ろして俺はため息交じりにそう聞いた。
「俺も……行く……」
圭は俺を見上げてそう言う。

「それならそうと早く言えばいい」
俺は圭に手をかして立ちあがらせたのだった。