キスをして甘い雰囲気になたものの、あたしが鼻血をふきかけたのでそこでストップしてしまった。
タレントになるくらいのイケメンがいなくても鼻血はふくのだと、あたしは初めて知った。

「カヤ、大丈夫?」
ハジメが心配そうにのぞきこんでくる。
あたしは両手で鼻を押さえたまま「大丈夫大丈夫」と、詰まった声で答えた。
っていうか、今至近距離はやばい。

鼻を押さえている指の隙間から鼻血を拭きかけて、あたしは慌ててハジメと距離を取った。
「少し、休憩しようか」

「そ、そうだね」
別段好きでもない勉強を一生懸命やりすぎて、頭に血が上っているのかもしれない。
あたしはハジメの意見に賛成した。