今までだってその力を使って好き勝手にしてきた連中だ。
一刻も早く潰す必要がある。

俺はそう考えていた。
でも……。

手の中のアイドルとしてのスケジュールを考えると、動ける時間も日にちも限られているんだ。
自分は手を下さず、メンバーを集めて桜美を潰せとけしかける事はできる。
でも、それは黒猫のやり方ではない。

そんな卑怯なやり方をするのは白狗の方だ。
「俺は、俺の手で桜美を潰す……」
カヤの彼氏が桜美の一味だとわかった今、その決心は固まっていたのだった。