初めてにしては上出来だろう。

そして楽屋のドアを開けると、広いフローリングの部屋にカヤが1人座っているのが見えた。
「カヤちゃ……」
圭が声をかけようとするのを、俺が遮る。

そっとカヤに近づいてみると、机に突っ伏したまま眠ってしまっているようだった。
「そっとしておこう」

小さな声で圭に言う。
そして俺は楽屋に置いてあるハーフケットを晴の背中にかけてやったのだった。