さりげないスキンシップにドクンッと心臓がはねる。
見たところこの人は【ツインズ】のような性格ブスじゃなさそうだし、ドキドキしても仕方ないので許してほしい。

「大丈夫、大丈夫。落着いて頑張ってね」
「は、はい……」
「最高のコンサートにできるように、俺も思いっきりはじけるからね!」

そう言って最上級の爽やかな笑顔を浮かべると、立ちあがって行ってしまった。
あたしはふぅ……と自分の胸に手を当てて息をはき出す。

不覚ながらハジメ以外の男にドキドキしてしまった。
ごめんねハジメ!!
ほんの少し感じた罪悪感と共に、【ツインズ】のコンサートは幕を開けたのだった。