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そして当日。
ロクに眠れなかったあたしはユズちゃんのラリアットによって強引に起こされた。
首にユズちゃんの腕という凶器めり込み、「ゴフゥ!!」と血をはく。

目の前は真っ赤に染まり、それが自分が吐血した血だという事に気がつくのに3分ほどかかった。
「カヤ起きた?」
ニッコリと微笑むユズちゃんの顔が目の前にある。

「お……おはよう。強烈な目覚めすぎて永眠するところだったよ」
あたしはボタボタと口から血をはきながら上半身を起こした。
「もう車は到着しているわよ?」
「うん、わかった。すぐに行く」

あたしは口元をぬぐい、ベッドから出たのだった。