俺は蹴った机を足で引き寄せて、机に伏せた。

どうしてだ?
あんな女今までにだっていくらでもいた。
俺たちの言う事を忠実にきいて、まるで犬みたいにしっぽをふってついてきて。

わざと泣かせるような事をしても、下を向いて我慢するような女たちを。
いらつくなら今すぐでも捨てればいい。
「晴はさ、カヤちゃんに何を期待してるの?」

圭が落着いた口調でそう言ってきた。
「は? なにって……ただの暇潰しだろ」
「暇つぶし相手にイライラするなんて、晴らしくないね」

顔をあげて圭を見ると、圭は楽しそうに笑顔を浮かべている。
クソッ!
むかつく笑顔だ。

「なにが言いたいんだよ」
「別に? ただ、晴は自分がモテるから恋愛になれてると思っているけれど……それは違うと、俺は思うよ」
はぁ?