お隣のヤクザに要注意Ⅱ

こんなに可愛かったら好きにショッピングもできないんじゃないか……?

俺がいたらナンパもしてこないだろうし、いい魔除けになるだろ。

そんな考えで叶恋と出会った俺。

この時から叶恋に落ち始めてて。

彼氏いたことないって情報を知って、これは神様がくれたチャンスだと思った。

だけど叶恋が何かを抱えてるのも知ってたし、そういうのに興味がないのも知ってる。

月日が流れてくにつれて、友達という関係のままでもいいかなと思う自分さえいた。

「え、親いねーの?」

「うん。だから学校から帰ったらいつもひとりなの」

ほんの少しだけ、俺と似てると思った。

「じゃあ俺ん家に好きなだけいなよ。どうせ誰も帰ってこねーし」

「いいの?やったー!ありがとう!」

叶恋の無邪気な笑顔に胸が高鳴った。

……そうやって、一生俺のそばにいればいいのに。