お隣のヤクザに要注意Ⅱ

この先を言うのが怖い。

怖い……けど、もう後戻りなんてできない。

3人がこんなにも真剣に話を聞いてくれるから。

「羅虎はパトロールしてる最中で、その翌日もたまたま会ってバイト先までついてきて。そのまま家が隣だってことがわかって、絡むようになった」

羅虎との出会いは運命だったのかな……。

「羅虎もヤクザに入ってて。私はつい最近まで両親がヤクザだったなんて知らなくて、ずっとヤクザを憎んで嫌ってた。だから羅虎のこともすごく大嫌いで……でも、羅虎を、羅虎の所属してるヤクザを潰そうとしてる組が私を攫った時、この人は……この人達は私の嫌いなヤクザじゃないって思って」

「その、羅虎さんの所属してる組はなんて言うの?」

「白銀組。私の両親は神蘭組って言って、私の両親を殺したのは神楽組って言う白銀組のライバル」

なんとなく関係性を話せば、3人はすぐに理解してくれた。

「白銀組に入れば両親の事件の真相も分かるし私の身の安全も保証されるってことで私も白銀組に入ることを決意した」

ふぅ、と一旦深呼吸した。