お隣のヤクザに要注意Ⅱ

上手く伝わってるか分からないけど……。

話したくないわけじゃないの。

ただ、わからなくて。

「ゆっくりでいいよ。不安なら私が手を繋いでる。風夏も凛も最後まで聞く。叶恋ちゃんを教えて」

「私、は……両親がヤクザで、6歳の時に他のヤクザに殺されて……ひとりっ子だからそこからずっとひとりで生きてきて、ううん、細かく言えばヤクザの仲間に育ててもらって……」

静流さんは、私の育ての親だから。

「でも、その人優しくていい人で。生きる希望を失ってた私を生かしてくれて……」

「うん」

「そんな感じで高校に入って、街で元彼の集也と出会って」

集也との出会い。

集也との日々、そして突然様子が変わり終わった日のこと。

ゆっくり、説明下手だけど話して。

「それで、誰から告られても何も信じれなくて断り続けて……そんな時出会ったのが彼氏の羅虎で」