お隣のヤクザに要注意Ⅱ

依頼とはいえ、罪人とはいえ人を殺めてるのに変わりはない。

「叶恋ちゃん、大丈夫だよ」

「……芽衣、ちゃん」

そっと優しく抱きしめてくれた芽衣ちゃん。

ぐるぐる回ってた思考が一気に止まった。

「大丈夫、私たちは無理に聞きたいわけじゃない。ただ叶恋ちゃんのこと何も知らないから、何も知らないと守りたくてもいざって時守れないから知りたいだけなの」

「守る……私を？」

こくんっと頷いた芽衣ちゃん。

「その送迎係の人がいない間は俺たちしか叶恋ちゃんのこと守れないだろ！それに、叶恋ちゃん時折思い詰めた顔してるし助けたいじゃん。友達だし」

「叶恋ちゃんが話したいって思ったタイミングでいいよ！無理強いなんてしない」

ふたりとも……。

「話したくないわけじゃないんだよ。ただ、私学校で友達なんてできたことなかったしどの程度話せばいいか分からなくて……。学校の人たちは信じれなくても３人にはちゃんと向き合いたいの。……友達だから」