お隣のヤクザに要注意Ⅱ

鏡を見れば、涙を流してて。

わからない、なんで私泣いてるの。

でも、あの時の集也が怖くて。

私は、顔だけの女……。


身体の震えは収まらないのに、頭の中では今までの集也が流れてきて。

わからない。

わからないけど。

あんな最低な奴だったなんて思わなくて。

「っ……う、ひっく……わぁぁぁぁんっ……」

無力で、何も知らない自分が情けない。

信じてた自分がバカだった。

それから私は誰のことも信じないと決めた。

その日を境に集也と会うこともなくなった。

私たちの関係はあっけなく終わった。