「じゃ、そゆことなんで。お疲れさん〜」

パッと掴んでた手を離した男の人。

「大丈夫だった?」

「あ、はい。ありがとうございました」

「いーえー、モテると大変だね。てか見た感じ高校生?俺高1なんだけどいくつ?」

え、高1?

あまりにも高1とは思えないほど大人っぽくて、少し驚いてしまった。

「あ……私も同じ高1」

「まじ!?すげ~偶然!なぁこの後遊ぶ予定してたんだけどドタキャンされちってさぁー。暇つぶしに付き合ってくれない?これも何かの縁だしさ」

このまま街にいてナンパされ続けてショッピングできないよりも、この人と過ごす方がいいかも。

そう思った私は首を縦に振った。

「ほんと?やったー。俺森集也」

「花園叶恋」

「じゃー叶恋ちゃん行こっか」

これが私と集也の出会いだった。