みんな……。

「助けてくれてありがとう」

芽衣ちゃんが渡辺くんを呼びに行ってなかったら、私どうなってたんだろ……。

考えただけでもゾッとした。

「何言ってんの!うちら友達なんだし!」

「友達……」

「っあ……や、やっぱりまだ早い、かな?」

風夏ちゃんの言葉に首を横に振った。

「すっごく嬉しい!ありがとうみんな」

「ふふ、よし!じゃあ学校に帰ろー!」

「叶恋ちゃん危ないから私と手繋ご」

「後ろは俺が守るから安心しろ!」

大丈夫、大丈夫。

こんなのただの偶然で、もう会うことなんてない。

だけど、そんな私の考えは浅はかだった。

いつかの悲劇が来ることを私はまだ知らなかった。