お隣のヤクザに要注意Ⅱ

……は?

こいつ、何言ってんの……。

「おい!」

グイッと腕を引かれて、目の前が遮断された。

見上げれば、渡辺くんの背中で。

「は?誰お前」

「こっちのセリフなんだけど。俺ら今文化祭の買い出し中なんでナンパとか困るんだよね〜。あ、あとこの子歳上のかっこいい〜彼氏いるから無駄だよ諦めな」

「……は?」

ほら行こ、と促されて足を進める。

渡辺くん……助けて、くれた。

お店から少し離れた所に行けば、風夏ちゃんと芽衣ちゃんもいて。

「か、叶恋ちゃん無事でよかった……っ」

「凛、叶恋ちゃん守ってくれてありがとう……」

「はぁ、芽衣から聞いて急いで行ってよかった。大丈夫?叶恋ちゃん」