門番がドアをノックして扉を開けた。

中には複数の男たちがいて、1番奥にいる男と目が合った。

……あいつがボスか。

「ボス、連れてきました」

「待っていたぞ。タイガとロウ」

険しい顔が少し緩んだ。

「神楽組のボス、神楽佑心だ。よろしくな」

「俺はボスの補佐、進藤真央だ」

補佐……?

補佐は当時、親父だったはず。

白い髪で無駄に体格がいいな。

「他の者には後ほど紹介させよう。まずは
タイガ、ロウ」

俺たちの目の前に来たボス。

きっと、叶恋の両親を殺したのはこいつじゃない。

くそ……親父に会えると思ったのに。

「神楽組へようこそ」