お隣のヤクザに要注意Ⅱ

放課後、学校を出て校門を抜ければシュウさんが私のことを迎えに来てくれた。

「叶恋、お疲れ」

「シュウさん!お待たせ」

「今日はちょっと寄る所あるぞ」

寄る所?

車に乗れば、シートベルトをつけて走らせたシュウさん。

「寄る所って?」

「12年前の事件現場に行くぞ」

「っ……」

ドクン、と胸が嫌な音をたてた。

あの日以来……近寄ってもいない場所。

「何か思い出すかもしれないし……ダメか?」

「……ううん、行こう」

何か思い出すかもしれないし。

2週間、ずっとあの日のことを調べてるけど何も収穫はなし。

ただユイと一緒に鍛えるだけ。