❆羅虎side❆

神楽組のビルを抜けて、敷地内にある一軒家の中に入った。

「ここは俺の家。ひとりで暮らしてるから誰も入ってこないから安心して」

「一人暮らし?いいなー俺もしたい」

煌星は白銀組に住んでるからな。

リビングのソファに座るよう促されて腰をかけた。

久しぶりの再会だけど、相変わらず変わっていなさそうな颯。

「で……颯の目的ってなんだ?」

「ずっと……羅虎の父親を探してるんだ」

……え。

「颯、なんで……」

「約束したから。ずっと探してるけど、どこにも見つからないんだ」

颯の言うどこにもは、どこまでなんだろう。

煌星も同じことを思ったのか、

「ねぇ颯、どの範囲探したの?」