お隣のヤクザに要注意Ⅱ

中に入れば、叶恋はまだ仏壇の前にいた。

「叶ー恋」

ぽんっと頭に手を置けば、我に返った叶恋ちゃん。

「あ、羅虎……なんか実感なくて。毎日毎日ふたりを見てたから」

「そうだなぁ。17年間、ずっとお前のことを見守ってきたふたりだもんな」

叶恋の隣に座って、仏壇を見た。

きっと……自分の娘のように愛していたと思うから。

「叶恋は俺が生涯幸せにします。安心してください」

18になったら……完全に俺のお嫁さんにするんだ。

ふたりが大切にしてきた叶恋は、俺が全力で守るから。

「もう幸せだよ羅虎」