「え?」

羅虎の第一声がそれだとは思わなくて。

「怒ん……ねぇの?」

「は?なんで」

「いや、だって……俺の言ってることが嘘かもしれないじゃん」

「そういうのに詳しい颯の言うことなら信じる。それにお前は俺を騙すようなことしないから」

っ……。

煌星を見れば、優しく笑ってて。

あぁ、このふたりならきっと俺が神楽組の次期組長って知っても大丈夫だろうな。

「俺……羅虎の父親探すよ」

「え、でも」

「約束だから」

俺の真剣な瞳を見て、羅虎が口を閉じた。

「……ありがとう」

それから俺は遠くの高校に行くことになり、自然と羅虎と煌星とは離れてしまった。