そんなこんなで、神楽組の敷地内に入ってきた。

門の前で車を停めて降りた。

門番の人間がこっちにやって来る。

「お前ら何の用だ」

「神楽組に入りに来ました。タイガです」

「ロウです」

タイガが俺で、煌星がロウ。

俺は特注マスクでまったくの別人だし、バレる要素ゼロだろ。

門番は納得すると、門を開けて通してくれた。

「案内する。こっちへ来い」

少し進めば高層ビルにたどり着いた。

自動ドアの手前にセキュリティが設置されてる。

「こちらは後ほどボスが暗証番号を教えてくれるでしょう」

「見た目マンションみたいな感じなんですね」

煌星が辺りを見渡しながら口を開いた。

「他の組から居場所がバレないためにと、ボスが考えました」