お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「守は唯一テレビニュースに事件のことをバレてしまったんだ。警察にずっと動かれてしまえば今度こそ会えないだろう」

「……じゃあ父さんは、ずっとあそこなんですか?」

「俺だって本音を言えば元の生活に戻してやりたいと思っている。ただ……万が一外に出て捕まってしまったらと考えたら、あそこから出すべきじゃないとも」

そんな……。

「せめて……せめて、牢屋から出すことはできませんか」

「羅虎……」

頭を下げた羅虎。

敵である組長に頭を下げる。それは……どういうことかさすがにお父さんもわかるはず。

「……顔を上げなさい」

お父さんは眉間にシワを寄せて羅虎を見た。

お父さんも、羅虎のお父さんのことを大事に思ってるのかな。