お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「私にお兄ちゃんがいたなんてびっくりしたし、颯さんと仲良くなりたいの。これは私の本心だから」

「叶恋、俺たちはいつでも待ってるから。叶恋さえ良ければ……名字を神楽に変えないか?」

え……神楽に?

そうだよね、私本当は花園叶恋じゃないんだし……。

……でも、どうしよう。

育ててくれたふたりのこと、いなかったことにするみたいで複雑な気持ちになる。

「私……」

「そう焦らなくていいんだよ叶恋ちゃん。今日はもう色々あったし、羅虎と帰りな」

颯さん……。

それからしばらくして、羅虎が来てくれた。

「羅虎!」

玄関に行って羅虎に飛びついた。

「叶恋、おまたせ。……神楽のボスも、星蓮さんも颯も、叶恋のことありがとうございます」