暗黙のルール……。

「私を攫ったこと、海外のマフィアに手を出したこと。……だから殺したの?」

「物分かりがいいんだな。そうだ……俺も、なんであのふたりがそんな事をしたのか未だにわからないんだ……」

お父さん……。

「あのふたりが、狂ったことを言うなんて信じれなくて未だに悩むんだ……もう悩んだって、一生分かるはずないのにな」

そう言うお父さんに瞳は悲しそうで。

おかしいな……憎んでたはずなのに。

何も言えない。

それから目的地に着くまで、私もお父さんも何も言葉を発さなかった。