お隣のヤクザに要注意Ⅱ

好き勝手言いやがって……虎のこと、なにも知らないくせに。

「おいお前ら、」

「煌星、放っとけ」

「虎、でもっ」

──ガンッ!!

机を蹴飛ばした颯。

その瞬間軽く女子が悲鳴を上げた。

……颯?

「黙って聞いてれば……あんたら自己中だね」

「颯……」

「別に仲良くもないあんたらが羅虎のこと知ってなんかなんの?なんの得もしないっしょ。それなのに憶測で次から次へと……。お前らただ羅虎のこと妬んでるだけだろ」

普段静かな颯が初めてクラスの奴らへ話してるからみんな静まり返って。

「何も知らないくせに、羅虎のこと悪く言うなよ」

この瞬間、虎の瞳が揺らいだ。