お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「それなら俺美味しい喫茶店知ってる」

「え、颯喫茶店とか行くのか?」

「俺のことなんだと思ってるの」

そんなこんなで、颯さんは歩きで来たらしく羅虎の車に乗って移動することに。

まさかこのタイミングで本当の家族に会うなんて……。

私のお兄ちゃん、なんだもんね。

お兄ちゃん………。

お兄ちゃんか……。

喫茶店に着いて、ボックス席に案内された。

私と羅虎の真向かいに颯さん。

「羅虎が溺愛する理由が少しわかったよ」

「いやー……正直複雑なんだけど。昔ながらの親友と彼女が実の兄妹とか」

ですよねー……。

「あの、颯さんって呼んでもいいんですか?……やっぱり、お兄ちゃんって呼んだ方がよかったり……」