お隣のヤクザに要注意Ⅱ

ずっと……ずっと会いたかった。

毎日毎日寂しくて、無事でいるかなとか不安で……ひとりで寝るのが嫌だった。

「叶恋……?」

色々考えることはもっとあるけど、今は羅虎に休んでほしい。

「叶恋、中入ろ。ここ玄関だし」

「……うん」

中に入って、ソファに座った私たち。

久しぶりの羅虎の家……。

「……ねぇ羅虎、お父さんに会ってどうだった?」

「どうって……んー……嬉しかった。ずっと諦めてたから、父さんに会えること」

11年ぶり……だもんね。

私、生まれた瞬間から会えてないってことだよね。

部屋の中に響く時計の音。

……時間ってこんな止まってるみたいに感じるものだったっけ。