お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「……しばらく考えたい」

「とりあえず今日は虎と帰って休め叶恋」

ほら、と鞄を渡してくれたシュウさん。

そしてゆっくり私の頭を撫でた。

「ふたりともまず休め」

「シュウさん……わかりました」

羅虎はそう言うと私の手を引いて立ち上がった。

そうだよね、羅虎も休めてないよね。

そんな一日ですべてをお父さんから聞かされるなんて……羅虎も苦しかったはず。

今もこうして私の手を握ってくれる羅虎。

アパートに戻るの……久しぶりだな。

着くまで終始無言だった私たち。

なんとなくで羅虎の家に来てしまったけど……。

「……羅虎」

ぎゅっと羅虎の背中に抱きついた。