お隣のヤクザに要注意Ⅱ

お兄ちゃん……。

「全部話す。だから……聞いてくれる?」

「……うん。もう心の準備はできたから」

羅虎は優しく悲しそうに目元を緩ませると、私の手を握ったまま話し出した。

神楽組でのこと。

颯さんという羅虎と葉山さんの中学からの親友に再会したこと。

神楽組は今も私を探してること。

羅虎のお父さんは地下に今もいること。

全部、全部……。

「今話したのが、全部。……叶恋」

ツー……ッと涙が頬を伝った。

お母さんとお父さんが……私を攫ったなんて。

私の涙を拭ってくれる羅虎。

「静流さん……知ってた?」