お隣のヤクザに要注意Ⅱ

あれはあの子が小5の時だった。

めずらしく叶恋が俺の事務所にやって来て、ソファに座って黙り込んだ。

「叶恋……?学校からそのまま来たのか?」

こくんと頷いた叶恋。

物心ついてからは叶恋と呼ぶようになった。

俺は仕事の手を止めて、叶恋に飲み物を用意して隣に座った。

何があったんだ……?

「今日……参観日があったの」

「参観日……?」

初耳なんだが。

「クラスで生意気な男がいるんだけど……みんな親と帰る中ひとりで帰ろうとしたら、そいつがひどいこと言ってきて」

……なんとなくわかってしまった。

ぎゅっとスカートを握った叶恋。

ポタッ……と涙が落ちた。