お隣のヤクザに要注意Ⅱ

虎と鞄を机に置いて、颯の目の前に移動した。

「なぁー今暇?」

「……見ればわかんない?」

嫌そうに顔を上げた颯。

「おー暇ってことで。今から俺と煌星と遊ばね?」

「断る」

「えぇーそう言わずにいいじゃん。な?颯!」

「……颯?」

俺が名前を呼べば、ほんの少し目を見開いた颯。

え、俺なんか変なこと言った?

名前、颯だよな!?

「え、ごめん名前間違ってた!?」

「アホ煌星。神楽颯だろ」

「あ、ごめん……そんな風に名前を呼ばれたの久しぶりだったから」

そんな風に……?

「そんな風にって……どんな風?」

俺バカだからわかんね。