お隣のヤクザに要注意Ⅱ

寡黙な颯が騒ぐ女子たちを静かにさせた。

……意外。

「次の人困ってんじゃん。関係ない話は後にしたら?」

「あ、ご、ごめん……」

「それと、本人たちに聞こえる声で言ってても惨めだからやめたら?どうせ叶わないんだから」

シーン……と静まり返った教室。

なにこいつ……なんか、めっちゃ面白いじゃん。

「ふっ……ははっ、冷たすぎんだろ」

虎が、他人に興味の無かった虎が笑った……。

「え、えー、じゃあ次、自己紹介続けろ」

「は、はい」

この日から、俺と虎は颯に関心を持つようになった。

次の日、学校に来ればまだ人は少なくて。

「お、虎ー颯くんいるよ」

「おー話しかけるべ」