お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「神楽颯です。……よろしくお願いします」

たった一言。

その一言でクラスの女子たちは悶えてた。

それから順番が来て、虎の番に。

「あー成瀬羅虎。よろしくー」

「葉山煌星でーす。みんな仲良くしてねー」

気だるげな虎と、人懐っこいキャラの俺。

そんな俺たちは女子から見たら最高のコンビらしかった。

「羅虎くんだって!」

「だるそうなのかっこいー……」

「私煌星くん派!優しそう!」

「わかる!大事にしてくれそう!」

なんて、付き合うはずもないのに上から見られて。

まぁ慣れてるからいいけど。

なんて思ってたその時。

「……あんたら、うるさいんだけど」

まるで鶴の一声。