「なぁ虎、あいつ気になんね?」

「あ?……べつに。珍しいな煌星が他人気になるの」

「うんー……」

周りの声なんか聞いてないような立ち振る舞い。

「話しかけてみれば?」

「……いや、いい」

人間嫌いっぽいし。

そんな偏見で終わらせて俺らは入学式が行われる体育館に言った。

出席番号順で並ぶと、丁度俺と虎は前後だった。

成瀬羅虎と、葉山煌星だから。

長ったるい校長の話なんか聞く気になれなくて虎と話して終わった。

その間も相変わらず女子からの視線はすごくて。

体育館から教室に戻って適当に自己紹介することになった俺たち。

ひとりひとり自己紹介をして、ついにその男の番が来た。

「はい次ー、神楽」