「っそうだよな……どっちにしろもう組長とかには伝わってるだろうけど……羅虎次第だよな」

スマホを開いて、叶恋の写真を見る。

こんな……こんな無邪気に笑ってるあの子がなんでこんな運命に遭わなきゃいけないんだ?

なんでこんな……っ。

「俺は……どうしてあげるのが正解なんだ……?」

「……何も知らない方が幸せってこともあるよ」

「けどっ、それじゃ颯の両親も颯も神楽の人間も報われないだろ……!」

そう言った煌星。

そうなんだよ……。

誰も報われないんだ。

ひとまず、帰ってから組長とシュウさんに相談するしかねぇな。

この日、俺らは一晩中話し合っていた。