お隣のヤクザに要注意Ⅱ

「ん?」

「いや……落ち着かなくて」

「大丈夫」

俺を見てそう言った颯。

人から言ってもらう大丈夫って……こんなに安心するんだな。

しばらく歩いて、ひとつの小さな建物があった。

建物っつーより……物置レベルの大きさだな。

扉があって、ふたりの監視員がいた。

「颯さん!お疲れ様です」

「ふたりともお疲れ様。ボスに今月から点検を任されたんだ。隣にいるのは俺の補佐になってもらうパートナーだから、安心して」

俺のことを見た監視員ふたり。

颯、演技上手くて怖ぇ……。

「かしこまりました。気をつけて入ってください」

「ありがとう」

俺もペコッと頭を下げて颯に続いて中に入った。