お隣のヤクザに要注意Ⅱ


翌日、俺は父さんの仕事を手伝っていた。

俺の今の役は組長補佐でもある。

進藤さんほどではないけど、組長の仕事は大体やらされてる。

今日も煌星は現場、羅虎は情報管理か……。

「ボス、今日も花園叶恋の情報は入ってきてない」

「……そうか」

少しがっかりしたような父さん。

「……なぁ、なんでそんなに花園叶恋を気にかけるんだ?」


俺がそう言うと、ピタッと父さんと進藤さんの手が止まった。

ただの他人にそこまでしないだろ……。

「事件の詳細を口外されては困るからな。……それで探してるだけだ」


きっと嘘だろう。

父さんはわかりやすいから、そんな理由では人をさがしたりしない。