お隣のヤクザに要注意Ⅱ

ふたりは俺にとって初めての友達だから。

「なーに言ってんだよ颯。当たり前だろ」

呆れたように、でも真っ直ぐな瞳で俺を見た羅虎。

「颯、俺らはどんなに喧嘩をしてもこの絆が切れることはないよ」

「……そっか」

「いくら敵だろうが何だろうが、俺らは最初から親友なんだから関係ねーよ」

羅虎のその一言に胸が苦しくなった。

それと同時に抱えてたものが軽くなった気がする。

っ……羅虎は昔からこういう奴だよな。

「羅虎の言う通りだよ颯。再会しても今の俺らは変わらないように、この先ずっと変わらないよ」

「あぁ……そうだね。ありがとうふたりとも」

「颯も俺らもそろそろメンブレ回避に、あの頃は飲めなかった酒でパーッとかまそーぜ!」

煌星が冷蔵庫からキンキンに冷えたビールを出して嬉しそうにそう言った。

そんな煌星を見た俺と羅虎は顔を合わせ笑った。