お隣のヤクザに要注意Ⅱ

どうか……どうか兄貴に捕まりませんように。

俺は兄貴に勝てるほど強くないから。

だから、俺よりも強い奴に守ってもらえますように。

……さようなら、叶恋。

きっとこれで会うこともないだろ。

兄貴は俺が別れたことを知ると、まるで興味が無いと言うように遊びに家を出た。

あっけなくて、やるせなくて。

怒りが湧くばかりだった。

……もう、弱い自分じゃ嫌だ。

そこから俺は我を忘れるように不良の道へと進んだ。

喧嘩して、やられまくって、でも段々と身につけて気がついたら負けることなんかなくなって。

兄貴に勝てるように。

いざって時、好きな女を守れるように。

無我夢中で強くなって、それでも叶恋を忘れられなくて気がつけば高3の秋。