亡き親友のことは、いったん横に起き、自分が保護した子供のことを考える。ラースが小さな女の子を抱えて帰ってきた時、何があったのかと思った。
ジャンとメルリノに部隊をひきいて捜索に行かせ、医療所にいる医師を呼んで診察してもらった。
何があったのかわからないが、手足には縄の跡が残っていた。やせ細り、弱った身体。傷だらけの足。
どうやら人さらいにあったようだと判明し、保護することにしたわけだけれど、あの娘にはどんな事情があるのだろうか。
「ロドリゴ様」
「なんだ?」
「エル様の件なのですが、医師によると、味覚を失うというのは時々見られるそうです。過酷な経験をした者にも見られるものだとか」
「そうか。過酷な経験、な……」
自分の家がどこにあるのかもわからない。かろうじて覚えていたのは、名前と年齢だけ。
ジャンとメルリノに部隊をひきいて捜索に行かせ、医療所にいる医師を呼んで診察してもらった。
何があったのかわからないが、手足には縄の跡が残っていた。やせ細り、弱った身体。傷だらけの足。
どうやら人さらいにあったようだと判明し、保護することにしたわけだけれど、あの娘にはどんな事情があるのだろうか。
「ロドリゴ様」
「なんだ?」
「エル様の件なのですが、医師によると、味覚を失うというのは時々見られるそうです。過酷な経験をした者にも見られるものだとか」
「そうか。過酷な経験、な……」
自分の家がどこにあるのかもわからない。かろうじて覚えていたのは、名前と年齢だけ。


