辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 ロドリゴは、騎士達の訓練を見ることもあれば、執務室で仕事をす ることもある。

 今日は、訓練はアルドに任せることにして、溜まってしまった書類をジャンと一緒に片付ける方を選んだ。

「思いきったことをしましたね」
「まあ、賢い子だというのはわかるからな」

 机から声をかけてきたジャンに向かって、ロドリゴはうなずいた。

 エルの素性については謎だ。貴族の娘の可能性もあるけれど、該当する貴族の娘に心当たりはない。王都のロザリアに連絡して、行方不明の貴族の娘がいないかどうかを確認してもらっているところだ。

「たしかに賢い子、ですね。どこか危うい気もしますが」

 顎に手をあてて思案の表情になったジャンは、首を振って、机に積まれていた書類を取り上げる。彼は書類に意識を向けたようだった。こちらにはもう意識は向いていない。

(……立派な副官になってくれたな)