辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 まだひげをそっていないのか、頬を寄せられると、ジョリジョリとした髭の感触がする。そこまで本気で痛がっているわけでもないけれど、痛いものは痛い。

「じょりった……悪かった。痛かったな」
「ぐりぐりしない!」

 またもや大きな手で頭をぐりぐり撫で回す。どうにもこうにも加減というものができないらしい。

 頬はひりひりするし、目はぐるぐるするし、朝から大騒ぎだ。でも、悪い気はしない。

 エルを抱き上げたまま、ロドリゴは集まっている騎士団員達をぐるりと見回した。

「あー、そういうことでな。うちで引き取ることになった。俺の娘のようなものだと思ってくれ。ロザリアもそれでいいと言っている」
「かしこまりました」

 こちらに、一斉に騎士団員達の視線が突き刺ささり、思わずロドリゴの首に回した手に力がこもる。

 部屋はかなり広かった。