辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 ハロンは今年十三歳。前世の感覚で言えばまだまだ子供なのだろうけれど、この世界ではもう半分大人として扱われるそうだ。

 彼の手を握ってみると、ごつごつしているのにびっくりした。騎士団の一員として訓練をしているとは聞いていたけれど、本当に真面目に訓練しているらしい。

「ハロにぃに」
「やっぱり、にいにって言うのいいな。可愛い!」

 ひょいと抱き上げられたかと思ったら、ぎゅーっと頬を寄せられる。エルがいくら小柄とはいえ、こんなにも軽々と抱き上げられるとは思ってもいなかった。

 食堂まで手を繋いでいくはずが、そのまま担ぎ込まれてしまった。

「父上、見て見て!」
「ずるいぞ、ハロン。俺にも抱かせろ!」

 立ち上がったロドリゴは、ハロンの手からエルを取り上げた。そして、頬をぐりぐりと寄せてくる。

「痛い! 痛いよ! じょりじょりする! じょりった!」