辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 エルが噛みまくっているのを見て、三兄弟の肩が揺れている。ひどい。わざとやっているわけじゃないのに。

「むー! にぃに!」

 お兄さんと言わなくても、もういいか。半分やけだ。

「らしゅにぃに、めるにぃに、はろにぃに!」

 ラース、メルリノ、ハロンを順番に指し、足をばたばたとさせる。

「いい、それいいな!」

 ラースがエルを抱きしめる。

「好きなように呼んでくれたらいいですよ」

 と、メルリノ。

 ハロンは、ラースごとエルに抱き着いて頬ずりしてくる。

(……この人達、本当に大切にしてくれる……)

 呼び方については、ちゃんと話せるようになったら改めよう。

 こうしてエルのベッドには、黒、白、茶色、三体のぬいぐるみが、エルと枕を分け合うことになったのである。

 

 翌朝、エルはうきうきとベッドから起きた。

「あー……」