辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 代々この地を守ってきたと自負している父は、常に訓練を欠かさない。ラースにとって、尊敬すべき父親である。

「たぶん、三歳ぐらいだと思うんだよな……小柄な四歳かも。俺と話をしてくれなかったから、あくまでも想像だけどなぁ」
「五歳って言ってた」

 ラースと同じぐらい短く整えている髪を父はわしゃわしゃとやって嘆息した。

 ラースも、二人の弟も、顔立ちは父ではなく母そっくりだ。ラースとメルリノの髪色と目の色は父のもの。ハロンの髪色は母の色を受け継いでいる。
「は? ちっちゃすぎるだろ……! ロザリアがいてくれたら、子供の世話を頼めたんだがなぁ……」

 辺境伯夫人である母は、貴族達の間での情報収集に従事するため、普段は王都の屋敷で暮らしている。

「父上、あの子、うちの子にしていい?」
「こら、ハロン。執務室に入る時はノックをしろと言ってるだろう」