辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「お前はいつも役に立ってるだろ」

 ラースとメルリノがパンと手を打ち合わせ、「俺も俺も」とハロンが両手を上げる。仲のいい兄弟の様子を眺めていたら、つい、くすくすと笑ってしまった。

「じゃあな、エル。まだ体力は回復してないから、いい子にしてるんだぞ」

 ラースがそう言って、エルレインの頭を撫でてくれる。先ほど乱入してきた男性とは違い、その手つきは優しかった。

 安心したエルはこくりとうなずく。メルリノとハロンも同じように頭を撫でてから部屋を出て行った。

 三人がいなくなってしまうと、部屋は急にしんとしてしまったみたいに感じてくる。

「もう少しお眠りなさいね」

 と、エルを横にならせたのは、メイドの服を来た女性だった。

 そういえば、この人はいつもエルの部屋にいてくれた気がする。

(この人達は、どこかに行けって言わないのかな……)