辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「ずっと探していたんだよ、エルレイン。家に戻っておいで――辺境伯、娘を保護していただき、感謝する」

 娘を保護? 感謝?

 エルはしかめっ面になった。

 あの家に戻るのだけは絶対に嫌だ。その気持ちを精一杯視線に込めて、エスパテーラ伯爵を睨みつける。

「帰りません!」

 その声は鋭かった。思わず、国王がエルの方に目を向けたほどに。

「エル嬢。そなたは帰りたくないのか?」

 国王がわざわざ椅子から立ち上がり、エルの側に来てたずねる。エルは勢いよくうなずいた。そして、伯爵を指さす。行儀悪いのは知っていたけれど、そうせずにはいられなかった。

「エル――私は呪われた子だから、外に出ちゃダメだってその人は言ってた。お父様は、私のことを閉じ込めたりしないもの。だから、辺境伯家にいたいの」
「呪われた子というと?」