辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「そ、そうですわ! 私がお願いしたのです。娘のことを考えてほしいと!」

 集まっている人達の前に出てきたのは、エルは見たことのない女性だった。側には、いつだったかエルが伯爵を認識するきっかけとなった女の子がいる。ということは、彼女は父の後妻なのだろう。

「行方不明だなんて、我が家の警備に問題があると思われてしまいます! そんな家の娘にはよい縁談が来るはずありません!」

 そういうものなのだろうか。貴族として、そのあたりの機微はエルはわからない。

「見つかったらどうするつもりだったんだ? 死んだと思っていたからこそ、届け出が出せたんだろう?」

 ロドリゴの舌は止まらない。確実に伯爵を追いつめていく。伯爵は、額に汗をにじませ、ぶるぶるとし始めた。

「み、見つかったら……我が家の遠縁の者として養女に迎えるつもりだった! 伯爵家の娘には違いがない!」